不動産投資と聞いて、名前は知っていても中身をよく知らない、良くも悪くもイメージが湧かないという方は多いのではないでしょうか。景気に左右されにくく、金融商品に例えるなら「ミドルリスク・ミドルリターン」といえる不動産投資。ここでは、賃貸経営(投資物件)の基本から、メリット・リスク、始めるタイミングまでを解説します。
サラリーマンの方は収入源が給料のみという方が大半かと思います。現在の資産状況に満足していないなら、行動なき待人ではこの先も何も変わりません。年金だけに頼れない時代、退職後の生活資金を考える上で、今から始められる選択肢のひとつが不動産の資産運用です。ここでは不動産投資≒投資物件≒収益物件≒賃貸不動産として読み替えてご説明します。
投資物件と一口に言っても、様々な種類があります。
この記事では、比較的取り組みやすいアパート経営を中心に、区分マンション経営と比較しながらご紹介します。
1. アパート経営と区分マンション経営
アパート経営
木造・軽量鉄骨造で2〜3階建てが多い共同住宅(アパート)を一棟購入し、賃借人に貸し出して収入を得る方法です。1棟に複数戸(4〜8戸程度)あるため、区分マンション経営と比較して空室リスクを分散できます。
区分マンション経営
鉄骨造・RC造のマンションの一室(1区分)を購入し、賃貸に出す方法です。アパート一棟の購入より手軽で、初めて投資物件を検討する方には始めやすい一方、1部屋のみのため空室になると収益はゼロになります。
2. 収益物件で賃貸経営するメリット
共通するメリット
公的年金にプラスした収入源
しっかりとした経営ができれば、毎月安定した家賃収入を長期にわたって得られ、私的年金として老後の収入源になります。
生命保険の代わりに
融資時に団体信用生命保険へ加入することで、万が一の際に融資残債が保険で支払われ、家族に資産価値の高い不動産を相続できます。
節税対策になる
固定資産税・都市計画税の軽減、貸家建付地としての相続税評価額の軽減、不動産所得の赤字による損益通算など、様々な節税効果が期待できます。
アパート経営ならではのメリット
安定した賃料収入
複数戸あるため、一部が空室になっても収入がゼロになりません。区分マンションに比べて収入が安定しやすい傾向があります。
レバレッジ効果
融資を組み、現金と組み合わせることで自己資金を抑えつつ、大きな資産を運用できます。
インフレに強い
居住用不動産は生活必需性が高く、景気変動の影響を受けにくい傾向があります。物価上昇時には賃料相場や物件価値の向上も期待できます。
3. 収益物件で賃貸経営するリスク
短所や欠点に加え、場合によっては危険性が存在するものの、事前に理解し備えることで避けられる可能性があることから、ここでは「デメリット」ではなく「リスク」としてお伝えします。
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1
空室リスク
賃借人の退去後、次の入居者が決まるまでの間、収入が発生しません。郊外物件では空室期間が長引くケースもあります(サブリース契約で回避する方法もあります)。
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2
経年劣化リスク
築年数の経過により、外壁や共用部、生活インフラ設備等の定期的な修繕が必要になります。修繕履歴が不十分な築古物件は、金融機関の融資審査でも不利になることがあります。
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3
入居者リスク
騒音・ゴミ出し・ペット飼育等をめぐる入居者間トラブルが、他の入居者の退去や新規入居者の確保困難につながる場合があります。
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4
災害リスク
火災・地震等のリスクです。特に昭和56年5月31日以前の旧耐震基準で建築された物件は、倒壊リスクへの注意が必要です。立地面でも河川の近さや急勾配地などの確認が重要です。
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5
賃料滞納リスク
入居者による賃料滞納は経営を圧迫します。家賃保証会社を利用すれば滞納時も賃料が保証されますが、退去交渉自体が長期化するケースもあります。
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6
賃料下落リスク
市場相場の下落や経年劣化により、当初想定していた賃料を維持できなくなる場合があります。融資計画が赤字化しないよう、近傍相場の継続的なリサーチが必要です。
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7
金利リスク
融資時は低金利でも、社会情勢の変化で金利が上昇することがあります。空室と重なるとローン返済が賃料収入を上回るリスクがあるため、金利タイプの選定や自己資金比率の検討が重要です。
4. いつ、どのような物件で始めるべきか
メリット・リスクを見てきましたが、しっかりとした知識とリスク管理ができれば、アパート・マンション投資は今後の生活にプラスとなる可能性が大きいといえます。株式・投資信託等の金融商品も選択肢のひとつですが、トータルメリットで見ると不動産投資はおすすめできる資産運用です。
近年は会社勤めの方でも副業を行う方が増えています。今の収入だけでは将来が不安、あるいは今は満足していても家族や老後のために何か始めたいとお考えの方は、不動産投資を検討してみてはいかがでしょうか。銀行融資が組める今だからこそ、レバレッジを効かせて現在の生活を変えずに始めることができます。
不動産にはひとつとして同じものはありません。出会いのタイミングがすべてです。融資を活かしてこそ意味のある不動産投資ですが、その融資自体、将来にわたって同じ条件で組めるとは限りません。始める時期は先延ばしにせず、内容が気に入った物件に出会えたときに動くことが望ましいといえます。
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